疼痛緩和のための専門的な治療の提供体制等について

疼痛緩和のための専門的な治療の提供体制等について

難治性疼痛に対する神経ブロック等について

主治医にご相談ください神経ブロックとは

・脳脊髄神経や脳脊髄神経節または交感神経節およびそれらの形成する神経叢に向かってブロック針を刺入し、直接、またはその近傍に局所麻酔薬または神経破壊薬を注入して、神経の伝達機能を一時的または永久的に遮断する方法

(がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン(2010年版)より引用)

◆神経ブロックが適応となるがん疼痛の病態・背景、適応について◆

神経ブロックの適応となる病態・背景

(1)大量のオピオイドの全身投与では鎮痛効果が得られない時

(2)オピオイドなどの鎮痛薬や鎮痛補助薬が副作用のために使用できない場合

(3)分節遮断(segmental block)や末梢神経ブロック、神経根ブロックが可能な限局した痛みで、神経ブロックにより鎮痛効果が得られると考えられる場合

(4)ときにオピオイド使用量があまりに多く、経済的効果を考慮せざるを得ない場合

神経ブロックの適応となる痛み

(1)膵臓がんなど上腹部腹腔内臓器による腹痛、背部痛などの内臓痛

(2)直腸、前立腺、子宮頸部などの骨盤内臓器による内臓痛

(3)骨転移に伴う体動時痛

(4)筋攣縮(こむら返りなどの筋けいれん)の痛み

(5)神経障害性疼痛

(6)消化管蠕動に伴う痛み

(7)入浴により緩和する痛み(交感神経ブロックが適応)

神経ブロックを受けるには

【当院通院・入院中の方の場合】

・主治医にご相談ください

・適応について検討の上、麻酔科等へ依頼を行っていきます

他院の方の場合

・受診されている病院やクリニックの医師にご相談ください 

他院からの依頼方法について-担当医の方へ-

・地域医療連携センターを通じて、該当する診療科の連携予約をお願いします

・麻酔科等での直接の相談はお受けしておりません、該当する診療科で検討の上、当院の該当診療科より依頼手続きを行います 

当院での神経ブロックが難しい場合には

・名古屋大学医学部付属病院 麻酔科との連携をお願いしております

・神経ブロックを実施されている施設があり、受診を希望される場合、連携を図っていきます

緩和的放射線治療について

緩和的放射線治療とは

がんの放射線療法の一種である「緩和照射」(緩和的放射線療法)は、①がん特有の痛みを和らげたり、②がんが引き起こす様々な症状を軽減したりするなど、患者のQOLを維持・改善することを目的としたものである。

(がん診療における「緩和的放射線治療」の積極的な活用に向けて 提言書(2022年)より引用)

緩和的放射線治療を受けるには

当院通院・入院中の方の場合

・主治医にご相談ください

・適応について検討の上、放射線治療科へ依頼を行っていきます

他院の方の場合

・受診されている病院やクリニックの医師にご相談ください

他院からの依頼方法について-担当医の方へ-

・地域医療連携センターを通じて、該当する診療科の連携予約をお願いします

・放射線治療科での直接の相談はお受けしておりません、該当する診療科で検討の上、当院の該当診療科より依頼手続きを行います

地域医療連携センターを通じた予約方法については、HP「地域医師会(医療機関)の皆様へ」→「地域医療連携センター」からお手続き内容がご確認できます。