一般撮影検査
一般撮影検査
みなさんは診療放射線技師ってどんな仕事をしているのか知っていますか?
あまり知られていない職種ですが病院や診療所のようなみなさんの身近なところで仕事をしているんです。
みなさんに私たちのことを知ってもらうために一般撮影検査のことを少しだけご説明します。
X線撮影 Radiography
X線撮影(一般撮影)とは
エックス線を診たい部位にあてて、身体を通過した情報から疾患や骨折の有無を調べる検査です。検査部位によって姿勢(立位・臥位)や身体の向きが異なります。また、より良い画像を撮影するために息止めの合図をすることがありますのでスタッフの指示に従ってください。
検査にかかる時間
部位によって異なりますが、ひとつの部位の撮影に要する時間は数分です。診たい部位が多くなるほど、検査時間も増えます。
身体の静止と呼吸を止めていただく時間は数秒です。詳しく診たい場合の撮影は、いろいろな角度で撮影するため、検査時間が10~20分程度かかる場合があります。
検査の注意点
禁忌事項:妊娠中または妊娠の可能性がある場合は必ず事前にお知らせください。
撮影装置


島津製作所、FUJIFILM
X線撮影 FAQ
一般撮影はどんな検査ですか?
-
エックス線を必要な部位にあてて、カラダを通過した情報から疾患や骨折の有無を調べる検査です。検査する部位によって異なりますが、立った姿勢、寝た姿勢または座った姿勢で検査します。呼吸で動く検査部位(胸部など)の場合は息止めの合図を致しますので呼吸を合わせてください。
着衣のままで検査できますか?
-
胸部を撮影する場合、ブラジャー、アクセサリーなどの金属類をカラダから外していただき肌着で検査を行います。また、撮影部位によっては、撮影用の検査着を使用する場合や着衣を脱いでいただくことがあります。
検査前に食事制限はありますか?
-
食事制限はありません。
ただし、他の検査がある場合ご確認ください。
検査時間はどのくらいかかるのですか?
-
検査室または脱衣室に入室してから撮影が終わるまでは、10分~20分程度です。
また、カラダの静止と呼吸を止めていただく時間は、数秒です。
撮影方法によっては、撮影回数を増やす場合がありますので、検査時間が延びることがあります。
ペースメーカーが入っていますが、検査は出来ますか?
-
特に問題はありません。
妊娠中ですが、胸部撮影は大丈夫ですか?
-
腹部には直接エックス線が照射されません。
散乱線による胎児への影響はほとんどありませんのでご安心下さい。
また、腹部防護鉛プロテクターを致しますので大丈夫です。
先週も胸部撮影を行いましたが、今日も撮影するのはどうしてですか?
-
前回撮影した時に比べて、状態が変わっている可能性があります。
現在の状態を把捉するために撮影を行います。
また、医療機関により検査に関する内容が異なる場合があります。
検査中は動いてはいけないのですか?
-
動いているとブレた画像となり、病気を見つける事が難しくなります。
撮影中はなるべく動かないでいただく事が大切です。
検査時、息止めをするのですか?
-
検査中に息止めの合図を行いますのでその合図に従ってください。
検査中に気分が悪くなったらどうしたらいいですか?
-
検査中に気分が悪くなりましたら、すぐに声を掛けてください。
なぜ、手や足のしびれ等の症状で頚椎や腰椎を撮影するのですか?
-
首や腰から出ている神経が原因で手や足の痛みやしびれが出ることがあります。
そのため、首や腰の骨を撮影することがあります。
胸の写真を撮って何がわかるのですか?
-
肺の状態や心臓の大きさや形、心臓から出ている大きな血管の形などがわかります。
どうして痛くない方も撮影するのですか?
-
左右を見比べるために撮影する場合があります。
多方向撮影をするのはなぜですか?
-
微小な病気を多方向から撮影する事によって、みつけられる場合があるためです。
検査後に注意すべき事はありますか?
-
食事等、特に注意していただくことはありません。
被ばくの影響はあるのですか?
-
診断に用いる放射線はカラダに影響が出ないレベルであります。
尚且つ、使用する放射線量もなるべく低くなるよう検査しておりますので、心配しないでください。
歯科撮影 Dental・Panorama
パノラマ撮影・歯科用CTとは
歯を含んだあごの骨全体を映します。
この撮影の主な目的は歯周病(歯槽膿漏)、のう胞、炎症、腫瘍、唾石、骨折などの診断をする場合に用いられます。撮影は立位または座位で行い、撮影中は顔の周りを装置が回転します。
呼吸を止めていただく必要はありませんが、じっとしていただく必要があります。
撮影の注意点
撮影室へ入室してから3~10分で終了します。
この内、動かないでいただく時間は30秒程度です。
撮影にかかる時間
診断の障害になってしまうことから、取り外しのできる入れ歯は外していただきます。また、ネックレス、イヤリング、ピアス、ヘアピン、ヘアゴム(金属のついているもの)などもお外しいただきます。担当のスタッフの指示に従ってください。
禁忌事項:じっとしていられない方(特に口の静止が難しい方)は、撮影が難しい場合があります。他の撮影法に変更する場合がありますので、担当の医師または、診療放射線技師にご相談ください。
撮影装置

パノラマ撮影 FAQ
検査の方法を教えてください。
-
立ったまま、または座った状態で顔の周りを装置が回転している間に撮影をします。
この検査をすると何が分かりますか?
-
歯槽膿漏などの歯周病
のう胞、炎症、腫瘍、唾石、骨折など
検査時間はどれくらいですか?
-
2~3分で終了します。身体(特に口)を静止していただくのは、10秒程度です。
検査前に注意することはありますか?
-
特に注意することはありません。
放射線の被ばくの影響はありますか?
-
この検査で使用するエックス線はスリット(細い隙間)で絞られて出てきますので、他の部位に当たる心配はありません。
入れ歯はしたままで検査できますか?
-
入れ歯(特に金属がついているもの)は画像に影響を及ぼすので外していただきます。
また、取り外しのできる矯正装置、眼鏡、ネックレス、ヘアピン、イヤリングやピアスなども外していただきます。
検査中に注意することはありますか?
-
身体(特に口)を動かさないようにお願いします。
防護エプロンは必要ないのでしょうか?
-
エックス線は、スリット(細い隙間)で絞られて出てきます。
そのため、影響も無視できるレベルにあります。
検査後に注意することはありますか?
-
特にありません。
被ばくの影響はありますか?
-
歯科の撮影のみでなく、診断に用いる放射線量は体に影響があるレベルの量ではありません。
使用する放射線の量は必要最小限にしてありますので心配する必要はありません。
経過観察のために、反復してエックス線写真を撮っていますが、この先カラダに影響はないでしょうか?
-
ある病気の経過を観察するということは、その患部の予後がどうなっているのか、再発はしていないかなど絶えず注意して観察する必要があります。
また、エックス線撮影してもカラダに影響するほどの被ばく量ではないので心配する必要はありません。
歯科用CT FAQ
検査の方法を教えてください。
-
立ったまま、または座った状態で顔の周りを装置が何回か回転している間に撮影をします。
この検査をすると何が分かりますか?
-
任意の角度から以下のことが分かります。
○あごの中に埋まった歯
○歯の破折
○歯槽膿漏などの歯周病
○あごの中の病気(のう胞、炎症、腫瘍、唾石、骨折など)
○あごの骨の幅や高さ
検査時間はどれくらいですか?
-
5~15分で終丁します(画像を作成する時間が含まれます)。
身体(特に口)を静止していただくのは、10~20秒程度です。
検査前に注意することはありますか?
-
特に注意することはありません。
放射線の被ばくの影響はありますか?
-
使用する放射線は範囲を絞って、放射線量もなるべく低くなるように検査していますので心配する必要はありません。
入れ歯はしたままで検査できますか?
-
入れ歯(特に金属がついているもの)は画像に影響を及ばすので外していただきます。
また、取り外しのできる矯正装置、眼鏡、ネックレス、ヘアピン、イヤリングやピアスなども外していただきます。
また、インプラントのための撮影の場合には、マウスピース様の器具を口に入れて撮影をする場合があります。
検査中に注意することはありますか?
-
身体(特に口)を動かさないようにお願いします。
防護エプロンは必要ありますか?
-
撮影範囲を必要最小限にしていますので、基本的には防護エプロンをつける必要はありません。
ただし、広い範囲を撮影する場合には、散乱線が他の部位に当たることが考えられますので、防護エブロンをつける場合があります。
検査後に注意することはありますか?
-
特にありません。
被ばくの影響はありますか?
-
歯科の撮影のみでなく、診断に用いる放射線量は体に影響があるレベルの量ではありません。
使用する放射線の量は必要最小限にしてありますので、被ばくの影響を心配する必要はありません。
移動型X線撮影 Mobile X-ray
移動型X線撮影(ポータブル撮影)とは
法律上X線撮影は放射線管理区域であるX線診療室で実施するものと定められていますが患者さんや手術中の患者さんでX線診療室に移動することが困難な場合に限り放射線管理区域外でのX線撮影が特例として認められています。
撮影装置が移動するため、患者さんにとても優しい撮影が行えます。
撮影装置

DR撮影装置 Digital Radiography
一般デジタルX線撮影装置
令和6年4月 デジタルX線撮影装置を更新しました。今回のデジタル装置は、デジタルカメラのようにX線画像を直接デジタル画像として取得できDR(Digital Radiography)撮影と呼ばれます。撮影後約8秒で画像が表示されるため、画像確認のために患者さんに待っていていただいた時間が短くなります。DR撮影ではFPD(Flat Panel Detector:平面型検出器)というX線受像器が用いられます。X線の検出効率(感度)が高く、40%程度X線量を減らして、今までと同じ写真画質を撮影できるため、被ばく線量を減らすことができます。




また、ノートコンピュータで画像処理できる可搬型を1セット追加したため、災害時など100V電源しか確保できない状況でも、蓄電式ポータブルX線撮影装置と組み合わせてX線撮影をおこなうことができます。


一般撮影に関わるスタッフ
どんなことでもお気軽に一般撮影スタッフに声を掛けてください。
中央放射線部インデックスへ戻る