各医療部門のご紹介

臨床工学部

臨床工学部は部長医師(心臓外科医)を筆頭に18名の臨床工学技士(CE:Clinical Engineer)で構成され、主な業務としては、医療機器の保守点検をおこなう医療機器管理業務と、人の呼吸・循環・代謝といった生命維持に欠かせない機能を代行する「生命維持管理装置」の操作をおこなう臨床技術提供業務に従事しています。

医療機器管理業務

病院内で使用する医療機器(人工呼吸器、輸液ポンプ、シリンジポンプ、低圧持続吸引器、パルスオキシメータ、超音波ネブライザ、生体情報モニタ等)は患者さんに安全な医療を提供するべく定期的に保守・管理を実施するとともに、使用する毎に点検および整備し、必ず安全性を確認した上で病棟などに貸し出しを行っています。また、その際、機器に貼付したバーコードにより当該機器の借り入れ部署や点検記録などを速やかに確認できるように管理し、円滑に機器整備を行えるようにしています。

手術室や集中治療センターでは様々な診療科が扱う多種多様な機器があるため、それらが安全に使用できるようCEが常駐して管理を行っています。手術室ではCEが手術に立ち会い、機器の操作や術中に発生する機器の不具合にも迅速に対応することで手術室のチーム医療に参画しています。集中治療センターでは毎朝、医師や多職種との合同カンファレンスに参加し、より良い治療が提供できるように、機器の特性を理解し情報提供をできるようにしています。

医療機器を正しく安全に使用するには知識が必要なため、CEは勉強会等を定期的に開催し日々研鑽に努めるとともに、医師や看護師、コメディカルを対象とした医療機器の使用方法や注意事項に関する研修を実施し、医療機器の安全使用の推進に努めています。

臨床技術提供業務

1. 血液浄化療法業務

血液浄化センターでは常時CE4名以上が常駐し、血液浄化装置のメンテナンスから臨床業務まで幅広く行っています。

腎代替療法として血液透析(HD)、オンライン血液ろ過透析(CHDF)を行っています。アフェレーシス治療では膜型血漿交換、遠心血漿交換(PE)をはじめ各種アフェレーシス治療を行える体制が整っています。

また、血液幹細胞採取(PBSCH)や、顆粒球除去療法(G-CAP)も積極的に行っています。

2. 人工心肺、各種補助循環業務

心臓外科領域の手術では、患者さんの心臓を一時的に停止させて行うことが多く、その際に肺と心臓の機能を代行する人工心肺装置をCEが操作し、患者さんの循環の管理を行います。侵襲の大きな手術なため、術前には心臓外科、麻酔科医師等とカンファレンスを行い情報の共有を図り、安全かつ医師が最良な手術ができるようサポートしています。

また、集中治療領域では、人工呼吸器・血液浄化装置・補助循環装置の操作・管理を行い医療機器のトラブルを未然に防ぐように務めています。

3. カテーテル業務

循環器内科領域において心筋梗塞、狭心症の患者さんに対する経皮的冠動脈形成術(PCI)や、冠動脈造影検査時の冠血流予備量比(FFR)の測定、閉塞性下肢動脈硬化症、重症虚血肢の患者さんに対する末梢動脈形成術(EVT)、といった業務に従事しています。

治療中は血管内エコー(IVUS)や光干渉断層装置(OCT・OFDI)の操作をし、血管内の状態を読影するとともに、心電図や血圧、呼吸状態の変化を監視しています。

患者さんの循環動態が危機的な場合は、大動脈バルーンパンピング(IABP)、補助循環用ポンプカテーテル(IMPELLA)、体外式膜型人工肺(ECMO)といった、生命維持装置の操作、管理を24時間体制で行っています。特にIMPELLAは、小型のポンプをカテーテルを用いて左心室の中に入れ、心臓の補助をする最新の機器であり、岐阜県内では3施設目に導入しました。

4. 不整脈治療関連業務

不整脈デバイス業務

植込み型ペースメーカーをはじめ、リードレスペースメーカー、植込み型除細動器(ICD、S-ICD)、心臓再同期療法(CRT-D 、CRT-P)の新規植込み及び交換手術に従事し、手術中は専用の装置を操作して、心臓の電気信号の測定と患者さんにとって最適なデバイスの設定を行っています。

週1回の外来ではデバイスの状況、不整脈の有無を医師と共に確認しています。また、遠隔モニタリングシステムを導入しているため、デバイスの作動状況を日々CEが確認することができ、異常の早期発見を可能にしています。

カテーテルアブレーション業務

心内心電図記録装置(LAB)、3次元マッピングシステム(CARTO、Ensite)を操作し不整脈の解析を行っています。

不整脈の治療は、従来の高周波通電装置だけでなく、東濃地方で唯一使用可能な冷凍アブレーション装置(Cryoballoon)も使用しています。

5. 消化器内科補助業務

消化器内科関連業務にはCE4名で対応しており、肝臓腫瘍へのラジオ波焼却術(RFA)で使用する機器のメンテナンスや機器の操作を行い、消化器内視鏡では胃・十二指腸・大腸粘膜下層剥離術(ESD)で使用する器具の医師介助を行っています。

6. 呼吸ケアサポートチーム(RST)

当院の呼吸ケアサポートチーム(RST:Respiratory Support Team)は医師、看護師、CE、理学療法士、作業療法士、事務職員から構成されたチームで、主治医、病棟スタッフと連携して人工呼吸器からの早期離脱を目標として活動しており、その中でもCEは人工呼吸器のトラブル対応や設定について専門的な角度からアドバイスできるよう努めています。

臨床工学部の取り組み

臨床工学部は、休日、夜間も緊急時や、医療機器のトラブルに対応するため、1名のCEが常駐しており、緊急手術、検査等で応援が必要な場合でも、各々の業務に精通したスタッフが対応できる体制を整えています。

各業務とも患者さんに安全で、やさしく、あたたかい医療を受けて頂けるよう医師や看護師、コメディカル等の医療スタッフと協力し、チームの一員として、医療機器のスペシャリストとして日々尽力しています。

体外循環技術認定士2名
3学会合同呼吸療法認定士4名
透析技術認定士3名
心血管インターベンション技師3名
植込み型心臓デバイス認定士2名
臨床ME専門認定士2名
第1種ME技術者2名
第2種ME技術実力検定12名
周術期管理チーム認定1名
手術関連専門臨床工学技士1名
第2種電気工事士1名
特定高圧ガス取扱主任者2名