イメージ1
イメージ2
イメージ3
サムネイル1 サムネイル2 サムネイル3

外科系

泌尿器科

腹腔鏡手術を採用するなど
負担の少ない治療を心がけています

当科では、がん、感染症、排尿障害などの機能障害を含めた尿路生殖器系の疾患を扱っています。診断・治療・フォローまでを院内で完結できるよう心がけており、患者さんの回復までしっかりとサポートしています。

病棟

西病棟5階

外来

中央診療棟2階

対象疾患

前立腺がん/膀胱がん/腎細胞がん/精巣腫瘍/陰茎腫瘍/前立腺肥大症/尿路結石/膀胱炎/尿道炎/腎盂腎炎/頻尿/尿失禁/性感染症(クラミジア、尖形コンジローム、淋菌感染症、性器ヘルペス)/神経因性膀胱/ED(勃起不全) ほか

スタッフ

泌尿器科部長
藤田 高史

藤田 高史

主な専門領域及び認定医、専門医など

日本泌尿器科学会指導医・専門医
日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
da Vinci Surgical Systemコンソールサージャン・サーティフィケート
日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡学会ロボット支援手術プロクター
日本移植学会認定医
日本臨床腎移植学会認定医
日本がん治療認定医機構認定医
日本臨床腫瘍学会会員
日本癌治療学会会員

医師資格取得年度

平成13年

泌尿器科主任医師
伊藤 史裕

主な専門領域及び認定医、専門医など

  • 日本泌尿器科学会専門医
  • 日本泌尿器科学会会員
  • 日本泌尿科内視鏡学会会員
  • 泌尿器科疾患一般
  • 日本臨床腫瘍学会会員

医師資格取得年度

  • 平成29年

泌尿器科主任医師
上條 駿介

主な専門領域及び認定医、専門医など

  • 日本泌尿器科学会会員
  • 日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会会員
  • 日本排尿機能学会会員

医師資格取得年度

  • 平成31年

泌尿器科医師
林 岳

医師資格取得年度

  • 令和3年

泌尿器科非常勤医師
高士 宗久

主な専門領域及び認定医、専門医など

  • 日本泌尿器科学会会員
  • 日本排尿機能学会会員

医師資格取得年度

  • 昭和56年

泌尿器科
非常勤医師

外来診療表|泌尿器科

初診・再診

上條 駿介

藤田 高史

林 岳

藤田 高史

伊藤 史裕

再診

伊藤 史裕

※高士 宗久

上條 駿介

※は非常勤医師です

診療内容紹介

泌尿器に属する体内の器官は、尿を作り出す腎臓、膀胱に尿を運ぶ尿管、尿を一定量ためる膀胱、膀胱から尿を排出する尿道などに分けられます。また、泌尿器は尿が流れる通路という意味で“尿路”とも呼ばれます。
精巣・陰茎・前立腺など男性特有の臓器のみならず、骨盤臓器脱(POP:pelvic organ prolapse)では女性特有の子宮、膣を扱う領域でもあります。また、停留精巣など小児特有の疾患も扱っており老若男女問わず診療しております。

診療内容紹介

取り扱う病気の種類には、主に前立腺がん、膀胱がん、腎細胞がん、精巣腫瘍、陰茎腫瘍といった悪性腫瘍、前立腺肥大症、尿路結石、膀胱炎、尿道炎、腎盂腎炎、頻尿、尿失禁、性感染症(クラミジア、尖形コンジローム、淋菌感染症、性器ヘルペス)、神経因性膀胱、ED(勃起不全)などの良性疾患があります。

基本方針

当院の基本理念である「安全で、やさしく、あたたかい医療に努めます」を実現し、患者さんに寄り添いながら病気の治療をしていくことを目指しています。各種学会や研修会に積極的に参加し、幅広く最新の医学情報を集め、新しい知識や技術の習得に努め、自己研鑽に励み実際の医療に役立てています。病気の治療だけでなく、院内外の他職種の方と協力して、治療後に早く社会復帰してもらえるように努力しています。

当院での治療

手術支援ロボット Da Vinci (ダヴィンチ)導入

岐阜県東濃地区初  2024年5月から

手術支援ロボット Da Vinci (ダヴィンチ)導入

<サージョンコンソール>

治療の流れ

執刀医が操作する席です。 3Dハイビジョンシステムにより手術部位を高倍率で鮮明に見ることができ、 手元のコントローラーでロボットアームに装着した内視鏡・メス・鉗子を操作します。 術者の手の動きをコンピュータ制御で正確に反映し自然な動きで手術することが可能です。

<ビジョンカー>

<ビジョンカー>

ダビンチのあらゆる機能を司る機器です。カメラコントロールユニット(CCU)、フォーカスコントローラー、イルミネーターが搭載されており、手術中の画質を最適にする処理を行います。上部に搭載されているモニターには、手術中の画像が映し出され、手術スタッフ全員で手術の進行状況を共有できます。

<ペイシェントカート>

<ペイシェントカート>

4本のアームから構成されるペイシェントカートは、執刀医の手首より可動域が大きく、ロボットアームが手の動きを忠実に再現します。アームはコンピューターによる手ブレ補正機能が搭載されており、安全性の高い正確な手術が期待できます。

<患者さんのメリット>

傷口が小さい

ロボット手術では腹腔鏡手術と同様に1~2㎝ほどの穴を最大6ヶ所切開します。前立腺を摘出するため、1か所だけ前立腺サイズに合わせて4cmほどに広げることがあります。

手術中の出血量が少ない

Da Vinci® の動きは精緻で止血も効果的にでき、炭酸ガスによる気腹と頭低位による下肢血流低下により出血量を抑えることが可能となり輸血が行われる例は少数です。

手術後の痛みが少ない

切開部分が大きくなるほど疼痛を伴い、手術後の痕も残りやすくなります。ダビンチ手術では小さい傷で手術可能であるため、手術後の疼痛が軽減され体への負担が少ない分、術後の回復が早く、早期の社会復帰が望めます。

合併症のリスクが低い

前立腺周囲を走行する神経血管束(男性機能や尿道括約筋機能に関連)を温存して手術を行うことがありますが、 その場合、より精度の高い手術により、開腹手術に比べて男性機能の保持・ 回復や術後尿失禁の回復が良好といわれています。

Rezūm™ 前立腺水蒸気治療システム

岐阜県内初導入!
前立腺肥大症に対する新たな治療機器(Rezumシステム)による経尿道的水蒸気治療(WAVE:Water Vapor Energy)開始へ!

2022年12月、当院泌尿器科に前立腺肥大症に対する最新治療機器「Rezum システム」が岐阜県内に初導入されました。前立腺肥大症に伴う排尿障害でお困りの方に対する新たな治療選択枝として経尿道的水蒸気治療(WAVE:Water Vapor Energy)を開始致しました。

Rezum システム

<治療の流れ>

治療の流れ

(1)エネルギーデバイスを挿入

(2)前立腺に高温水蒸気を穿刺

(3)術後数ヶ月間の経過で肥大した前立腺組織が退縮し尿道の圧迫が軽減

Rezumシステムは、内視鏡を使用し高温水蒸気を利用して前立腺肥大症を治療する医療機器です。肥大した前立腺組織内に103℃の水蒸気を9秒間噴霧し、組織を約70℃まで上昇させ組織を壊死させます。従来の前立腺肥大症に対する温熱療法と比べて、水蒸気を利用しているためムラのない治療効果が発揮され、尿道粘膜や性機能温存が可能です。

*適応:前立腺肥大症に伴う下部尿路症状があり全身状態や手術侵襲を考慮し、従来の手術が困難な症例の方。

診察で判断し適応外の方は、従来のTUR-Pをお勧めすることがあります

<Q&A>

手術時間は?

手術時間は5~10分程度です。下半身麻酔を合わせても1時間程度で病室に戻ることができます。術後は緩徐に前立腺体積縮小を認め、術後約3カ月後には排尿状態の改善が期待できることが多いです。術後の尿道カテーテル留置期間は最短で術後5-7日目に抜去できます。

入院期間は?

手術前日に入院し、手術翌日に退院との2泊3日となります。術後は尿道カテーテルを留置した状態で退院し外来で抜去します。

直腸ハイドロゲルスペーサー(SpaceOARⓇ)挿入

当院では前立腺癌に対して放射線照射を施行する患者様に対してSpaceOARⓇ挿入を行っています。

<SpaceOAR®システムとは何ですか?>

SpaceOAR システムは、前立腺癌に対する放射線治療を施行する際に直腸へ照射される放射線量の低減を意図して開発されました。ハイドロゲル(SpaceOAR ハイドロゲル R)を前立腺と直腸との間に挿入することで距離(スペース)を拡げ直腸への照射線量が減少し合併症が少なくなります。このハイドロゲルは注入後、前立腺と直腸の間に約3ヶ月間スペースを維持し、その後、約6ヶ月かけて体内に吸収されます。

SpaceOAR®システム

<SpaceOAR®を挿入するメリットは何ですか?>

外部照射療法では前立腺だけでなく周辺の臓器にも多くの線量の放射線が照射されてしまい照射された部位に有害事象(副作用)が出現します。その一つが直腸出血,直腸粘膜の潰瘍や出血,肛門痛などであり,まれに直腸尿道瘻(直腸と前立腺の間に瘻孔ができてしまう)のような重篤な合併症が発生することがあります。SpaceOARを挿入することでそのような合併症を減少させる効果があります。また、高線量での照射が可能になり通院日数を少なくすることで(38日間→20日間)、遠方から通院されることの多い東濃地区では大きなメリットとなります。

SpaceOAR®はどうやって挿入しますか?

SpaceOAR®はどうやって挿入しますか?

超音波を肛門から挿入し、針を前立腺と直腸の間に進めてSpaceOAR®を挿入します。
麻酔方法は下半身麻酔(サドルブロック)手術時間は1時間程度です。
手術当日入院、翌日退院です(1泊2日)

■合併症
●血尿、頻尿、便秘、直腸潰瘍

光線力学補助下経尿道的膀胱腫瘍切除術

当院でも2023年1月から施行可能になりました。

膀胱癌に対して5-アミノレブリン酸(5-ALA;製品名:アラグリオ®顆粒剤)を用いた光線力学診断(PDD;PhotoDynamic Diagnosis)を行い肉眼では判断困難な微小病変や平坦病変を的確に特定し削り残しを最大限防ぎます。

<再発率の高い表在性膀胱癌>

再発率の高い表在性膀胱癌

表在性膀胱癌の多くは、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)で切除することが可能です。しかし、表在性膀胱癌は再発率が極めて高く、再発の原因の多くは初回手術時の削り残し、見逃しであることが示唆されています。
(Herr. TSW Urology 2011)

<青色光で癌がみえるように>

青色光で癌がみえるように

a)白色光で膀胱内を観察した場合、膀胱癌がはっきりせず、どこにがんが潜んでいるか不明瞭です。
b)青色光で発光させることで、腫瘍の存在部位を同定し、同部位を的確に切除することが可能になります。

(Yamamoto S, et al. Photodiagnosis Photodyn Ther. 2020. doi: 10.1016/j.pdpdt.2020.101999)

<治療について>

・手術前に薬剤(アラグリオ®)を内服していただきます。

患者さんには手術を行う約3時間前に、病室で「5-アミノレブリン酸(商品名: アラグリオ®)」と呼ばれる薬剤を内服していただきます。アラグリオ®内服後、3~6時間の間は腫瘍が青色光で赤色に発光します。

・内服後48時間は強い光を避けていただきます

アラグリオ®内服後は、48時間の間は直射日光などの強い光を浴びることができません(光線過敏症:日光のあたる部分に発疹や水疱ができる恐れがあります)。そのため、部屋の照明や遮光、手術室内の照明などの調節を病院スタッフが行わせていただきます。アラグリオ®内服後48時間が経過すれば、通常通り光を浴びても大丈夫です。

・副作用

アラグリオ®内服により下記の副作用が出現することがあります。
・光線過敏症(発疹、水疱)、血圧低下、悪心嘔吐、肝酵素上昇、頭痛

ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法

当院では、過活動膀胱に対する治療法として
「ボツリヌス毒素(ボトックス®)膀胱壁内注入療法」を実施することが可能です。

<ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法とは?>

ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法とは?

「ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法」は膀胱鏡を用いて膀胱の壁内(筋肉)にボツリヌス毒素を注射する治療です。過活動膀胱では無抑制性収縮(我慢が効かずに膀胱の筋肉が収縮する)によって頻尿や切迫性尿失禁が起こるため、ボツリヌス毒素を注入することで膀胱を弛緩させ症状を緩和させます。

<どのような患者さんに適応なのですか?>

既存の治療薬で十分な効果が得られない患者さんが対象です。

・12 週間以上内服治療を行っても尿失禁が残存している (もしくは副作用の問題で既存治療を継続できない)

・既存治療に満足しておらず、日常生活に支障がある

残尿量が100ml以下である患者さんがよい適応と考えております

<実際にはどのようにおこなうのですか?>

膀胱鏡という内視鏡で尿道から膀胱の中を観察し、直接膀胱壁に針を刺して注入します。過活動膀胱では20か所、神経因性膀胱に対しては30か所に注射します。
手術時間は10~20分程度です。当院では1泊2日で施行しています。

<治療効果は?>

効果は通常、治療後2~3日であらわれ、6~10ヵ月にわたって持続します (効果の程度や持続期間には個人差があります)。約20~40%の患者で尿失禁が消失し、約60~70%の患者では尿失禁回数が半減します。効果が不十分な場合、または薬の効果が弱まり症状が再発した場合は、前回投与より3ヶ月経っていれば再投与を考慮します。再投与の時期については担当医にご相談ください。

<副作用はありますか?>

主な有害事象は、排尿困難、尿路感染、残尿量の増加です。残尿が増加し、排尿困難感などの不快な症状がある場合は自己導尿(CIC)を検討する必要があります。 この治療により尿が全く出なくなる、いわゆる急性尿閉になることは稀です。実臨床下で CIC を使用する頻度は 1~2%程度です。

過活動膀胱・神経因性膀胱に対するボツリヌス療法適正使用指針より

頻尿、尿失禁でお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

がん遺伝子パネル検査を希望される患者さんへ

当院泌尿器科ではがん遺伝子パネル検査を行っております

<がん遺伝子パネル検査とは?>

がん遺伝子パネル検査とは、数百種類のがんに関わる遺伝子について、がん組織での異常を調べ、その遺伝子異常に対応した治療薬を探すための検査です。しかし、遺伝子変異があっても、使用できる薬がない場合もあり、がん遺伝子パネル検査を受けて、自分に合う薬の使用(臨床試験を含む)に結び付く人は、全体の10〜20%程度と言われています。

<がん遺伝子パネル検査の流れ>

がん遺伝子パネル検査の流れ

<対象となる方>

1.下記いずれかの診断を受けた方

・標準治療で効果がなく、次の治療をさがしている固形がんの方。

・原発不明がん(がんの発生臓器がはっきりせず、転移巣だけが大きくなったがん)の方。

・標準的な治療法が確立されていない希少がん(患者数が少なく稀ながん)の方。

2.全身状態、臓器の機能などから、本検査実施後に検査結果をもとに
化学療法が実施できると主治医が判断した方。

保険診療の対象となるがん遺伝子パネル検査は下記のとおりです。(2021年8月現在)

保険診療の対象となるがん遺伝子パネル検査

腹腔鏡手術

腎、副腎、尿管の疾患に対して、東濃医療圏(多治見市、瑞浪市、土岐市、恵那市、中津川市)で唯一、泌尿器腹腔鏡手術を行う施設として積極的に治療しています。

従来の開腹手術の創

従来の開腹手術の創

①Chevron切開 や ②縦切開が必要

腹腔鏡手術の創(例)

腹腔鏡手術の創(例)

腫瘍の位置や大きさに合わせて
ポートの数や位置を決定

従来の開腹手術に比べて腹腔鏡手術ではより小さい切開創で手術可能であり、術後の疼痛のみならず出血量も少量で手術可能です。当科では、腫瘍の悪性度、進展度などを詳細に検討し、手術方法、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬による薬物治療、あるいはそれらの併用治療について、患者さん毎に最も適切な治療方針を考慮し、患者さんご自身と十分に相談して治療を行っています。

連携医療機関へのメッセージ

岐阜県立多治見病院は東濃地域唯一の三次救急医療機関であり東濃医療圏33万人をカバーしております。当院泌尿器科においてもCT、MRIを用いた画像診断から最先端の遺伝子変異解析プログラムを用いたゲノム解析によるがん診断まで行っています。更には腹腔鏡を使用した手術、切除不能な悪性腫瘍に対しては化学療法および免疫チェックポイント阻害薬を使用した全身治療も行っています。また、当院には緩和ケア病棟もあり全人的な治療も可能です。愛知県内の大学病院とも密に連携をとっており東濃地域の基幹病院としての役割を担っておりますのでお気軽に御相談ください。

泌尿器科医を志す医学生、研修医のみなさまへ

岐阜県立多治見病院泌尿器科では、やる気のあるスタッフを求めています。今後、高齢化社会が進む中で泌尿器科医が活躍できる場はさらに広がります。当院での研修やレジデントを希望される学生や研修医の皆様はぜひ一度見学に来てください。