内視鏡外科|医師にとってのメリットも大きいのが、ロボット支援手術

より安全に、より正確に。早期回復が期待できるロボット支援手術。
当院では、さまざまな診療科でロボット支援手術を導入しています。ここでは内視鏡外科での活用方法やメリットについてご紹介します。

内視鏡外科 内視鏡外科部長 浅田 崇洋

執刀医のストレスが軽減されました。

■診療科・担当
消化器外科 下部消化管
■主な対象疾患
大腸がん、炎症性腸疾患、憩室炎

手術方法

大腸がんの手術を行う際には、臓器の位置が右側からお腹全体にわたるのでそれぞれの位置に応じた機械の配置をして、お腹に小さな穴を開け、3本の鉗子を用いて手術を行います。基本的には腹腔鏡手術の進化版というイメージをしていただくといいのですが、ロボット支援手術ではより精緻な作業ができることが特徴です。鉗子の可動域が大きく、手ブレは少なく、作業に人間の力を必要としません。また、高性能なカメラにより立体視ができますので、通常のカメラに比べるとより細かい組織が見え、判断がしやすいというのが大きなメリットです。患者さんの状況に応じて開腹手術・腹腔鏡手術・ロボット支援手術を選択しています。

導入メリット

患者さんにとってのメリットはやはり回復が早いことが挙げられます。腹腔鏡手術よりもさらに出血を抑えられますので、体への負担も軽減できます。また、ダビンチはとにかく操作性が良く、手術時に緊急事態が起こりにくいということもメリットの一つです。そして、座って行うことやロボットによって鉗子を固定できることにより、体への負担を減らせるところが医師にとってのメリットとして挙げられます。ロボット支援手術は患者さんから離れた場所で作業を行うため滅菌ガウンを着る必要がありません。汗を拭いたりお手洗いに行ったりすることもできるため、執刀時のストレスが軽減されました。