泌尿器科|前立腺がんの根治率を高めることのできる非常に有意義な手術

より安全に、より正確に。早期回復が期待できるロボット支援手術。
当院では、さまざまな診療科でロボット支援手術を導入しています。ここでは泌尿器科、消化器外科、産婦人科での活用方法やメリットについてご紹介します。

泌尿器科 部長 藤田 高史

傷や痛みを抑えられるため、入院日数がより短くなりました。

■診療科・担当
泌尿器科
■主な対象疾患
前立腺がん、
腎がん(7cm以下)、膀胱がん、
腎盂尿管移行部狭窄

手術方法

前立腺がんは罹患率が非常に高く、今後も増加が見込まれているがんで、転移がないと5年生存率はほぼ100%であるのに対し、転移が起こるとその割合が半減してしまうのが特徴です。手術療法は放射線治療と並んで根治的治療の一つとなっており、ロボット支援手術ではより低侵襲な手術が可能です。手術は全身麻酔をしてお腹に6ヶ所の小さな穴を開け、鉗子やカメラなどを挿入して行います。手術時間は開腹手術と大きく変わりません。頭低位で行うことと、気腹圧がかかることにより出血が極めて少ないのが特徴と言えるでしょう。

導入メリット

ダビンチは非常に高性能で、術者の手の動きを10分の1に押さえてくれるのですごく細かな動きができますし、無駄な動きが鉗子の先に伝わらないように処理してくれます。この2つの機能により非常に精緻な手術が可能となりました。また、執刀医と助手がいれば手術ができるため、マンパワーも最小限に抑えることができます。患者さんのメリットとしては、開腹手術に比べて出血量が10分の1で済み、傷が少ないため痛みも抑えることができ、回復が早いということです。入院日数も開腹手術と比べて2〜3日短くなります。