当院産婦人科ではこの度、細径硬性子宮鏡を導入し、細径硬性子宮鏡下での生検や手術が可能になりました。従来は頸管拡張が必要なため、脊椎麻酔などが必要でした。しかし、細径硬性子宮鏡を導入することで、局所麻酔や静脈麻酔で実施でき、事前処置の必要がなくなるため、患者さんの負担を軽減することが可能となりました。また子宮内膜を事前に目視することで、より安全な処置・手術へとつなげることが可能となります。将来的には、日帰りの外来手術が可能となればと考えています。
●細径硬性子宮鏡とは?
従来の子宮鏡よりも細いことが特徴で、身体への負担を軽減しながら、子宮内を直接観察・処置・手術をすることができます。
●メリット
頚管拡張が不要となり、身体への負担が小さい、局所麻酔でも行えます。
●デメリット
内視鏡が細いため、処置できる範囲に限界があり、大きな筋腫や広範囲の癒着など、複雑な病変には対応できない場合があります。
●患者さんに向けて
当科では細径硬性子宮鏡を活用した子宮鏡下手術をはじめ、従来の腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術を行い、手術支援ロボット「ダビンチ」の活用や放射線診断科とも協力して治療を行っています。 今後も手術や処置のバックアップ体制を築き、患者さんに安心して治療を受けていただくよう努めてまいります。